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【仮想通貨の安全性ってどうなってるの?】仮想通貨のハッキング対策を見る

ビットコインの価格変動が世間を賑わせています。
去年の10月頃から年末にかけて価格が高騰し続け、今も変わらず高値を維持し続けています。

この機会に仮想通貨の取引を始めてみようと考えている人も多くいるでしょう。
一方で「仮想通貨って本当に安全なの?」という声も多くあります。

というのも、仮想通貨の取引所では過去に何度か大きな流出事件が起きていて、その度に仮想通貨の安全性について疑問が投げかけられてきました。

saiga
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今回の記事では万が一が起きた時の仮想通貨の安全性について話します。

仮想通貨の安全性に疑問が投げかけられた2つの事件

仮想通貨の安全性に疑問が投げかけられた大きな2つの事件があります。
マウントゴックス事件とCoincheckハッキング事件です。

マウントゴックス事件

2014年、当時世界最大のビットコイン取引所だったマウントゴックス社がハッキング被害を受けたというニュースが流れました。
被害額は875万ドル以上という莫大な金額です。
しかも同社が3年前の2011年から度々ハッキングを受けていたということも世間に衝撃を与えました。
当時の社長のマルク・カルプレス氏が記者会見で謝罪している場面が印象的でしたね。

仮想通貨という存在が世間に広く認知されたのも、存在が胡散臭いものとして捉えられるようになったのも、この事件がきっかけと言って良いでしょう。

Coincheck(コインチェック)ハッキング事件

2018年1月26日、大手仮想通貨取引所のコインチェック社が、約580億円分の仮想通貨「NEM(ネム)」が外部からの不正アクセスで流出したことを発表しました。
この被害額はマウントゴックス事件の被害額を大きく超えます。
コインチェックは当時急拡大を続けていて、タレントの出川哲朗氏を起用したCMを開始したばかりでした。

この事件の被害者には藤崎マーケットのトキさんなど有名人がたくさんいたこともあって、連日メディアで取り上げられました。

コインチェック社の事件が「仮想通貨は危ない」という印象を世間に決定づけたと言えるでしょう。

投資家たちの財産のその後

2つの事件に共通して言えることは、この2社に預けていたお金が戻って来なくなったということです。
それらの財産はその後どうなったのでしょうか。

マウントゴックス社について言うと、利用者への返金は終わっていません。
事件から7年目になる今になって、ようやく進展が出てきました

一方、コインチェック社は事件当初から不正送金されたNEMの補償方針を発表しており、すでに利用者への返金は完了しています。

これを見ると、流出事件が起きた時に補償を受けられるかどうかは取引所によるところが大きいということが分かります。

仮想通貨の安全性は向上しているが完全では無い

仮想通貨の事件を経て、仮想通貨を取り扱う取引所や販売所はハッキング対策を講じています。
しかし、ハッキング手法は次々に新しいものが生まれてくるため、いくら対策を考えてもいたちごっこを繰り返しているのが現状です。

仮想通貨の安全性は日進月歩で向上していますが、まだまだ完全ではありません。

仮想通貨取引に参加する個人には「ハッキングは起きるもの」という視点に立って取引所や販売所を選ぶ必要があるでしょう。

ハッキングを受けたとしても、預けたお金が戻ってくるという保証があれば安心して投資できます。

取引所や販売所を選ぶ際の注意点

仮想通貨の安全性はハッキング対策などデジタルなリスクが語られがちです。
しかし、技術はどんどん新しいものが出るため、デジタルな対策は限界があります。

これからは例え資金が流出しても利用者のお金が戻ってくる仕組みを採用している取引所を選ぶべきです。
具体的には、取引所や販売所を選ぶ際は次の2点に注意することをおススメします。

金融庁が認定する暗号資産交換業者を選ぶ

幾度かの流出事件を経て、日本では仮想通貨に対する法整備が進められました。
2017年4月には資金決済法が成立し、仮想通貨の売買・交換等が規制の対象に、2019年4月には改正資金決済法が成立し、仮想通貨は暗号資産と呼称が変更されました。
これらの法律に則って金融庁に登録している取引所を暗号資産交換業者と呼びます。
暗号資産交換業者には最低資本金が定められ、顧客に対する情報提供や財産の分別管理、システムの安全管理などが求められます。

特に分別管理は顧客から預かった金銭を、自社の財産とは区別して管理する考え方です。
分別管理を導入することで万が一会社が破綻しても顧客の金銭を返還することができます。

■分別管理イメージ

引用:株式会社ビットポイントジャパン 顧客資産の分別管理について

分別管理は元々証券会社などで採用されていました。
それが仮想通貨の取引にも使われるようになったということですね。

取引所や販売所を利用する際は、金融庁に登録している暗号資産交換業者を選ぶようにしましょう。

独自の損害補償制度を採用している取引所を選ぶ

bitFlyerなど、交換所や取引所の中には不正アクセスによって資金が流出した際の損害補てんを規約にうたっている会社もあります。
万が一に備えて、独自の損害補償制度を約束している会社を選ぶのも安全性を高める有効な手段と言えるでしょう。

【まとめ】仮想通貨の安全性

本日の記事をまとめると次のようになります。

●仮想通貨の安全性は完全ではない(技術は発展しているがハッカーとのいたちごっこ)
●これからは資金が流出しても利用者のお金が戻ってくる仕組みを採用している取引所を選ぶ
 ①金融庁が認定する暗号資産交換業者を選ぶ
 ②独自の損害補償制度を採用している取引所を選ぶ

仮想通貨取引を行う際は、自分たちでも取引所や販売所を見極める目を養いましょう。

saiga(@saiganosumika1)がお届けしました。