闘病体験

【双極性障害(躁うつ病)Ⅱ型の症状】うつ状態と躁状態に分けて書く

こんにちは、saigaです。

プロフィールに書いてあるとおり私は現在、双極性障害Ⅱ型という精神疾患を抱えて生活しています。

 

この病気にかかった経緯については自己紹介で書かせていただいていますので興味のある方はご一読ください。

 

このブログサイト「さいがのすみか」は「双極性障害Ⅱ型でリタイアした男が社会復帰を目指して情報発信する」をテーマとしています。

 

今日はその双極性障害Ⅱ型がどんな病気なのかを書いていきたいと思います。

 

初めにお断りしておきますが、今回は私にあらわれた症状を中心に書きます。

双極性障害Ⅱ型は人によって出る症状が違うこともあるそうですので、あくまで一例として読んでいただきますようお願いします。

 

双極性障害(躁うつ病)について

双極性障害は気分が沈む「うつ状態」と気分が良くてハイになる「躁状態」が交互にあらわれる病気です。

社会一般では「躁うつ病」の名前で知られていることも多いです。

双極性障害にはⅠ型とⅡ型があり、違いは躁状態の程度の差にあると言われています。

 

例えばⅡ型の私は躁状態になると陽気になって挨拶が大きくなったりしていました(今は落ち着いてます)。

しかしⅠ型の躁状態の症状は重く、それでは済まないようです。

大金をギャンブルにかけたり、思いつきで突然会社をつくったり、道であった人にプロポーズしたりとかなり突飛な行動を起こしてしまうそうで、こうなってしまうと周りを巻き込んでしまうので本人だけの問題ではなくなります。

 

 

以下、私にあらわれた双極性障害Ⅱ型の症状を「うつ状態」と「躁状態」に分けてそれぞれ書いていきます。

 

双極性障害(躁うつ病)Ⅱ型の症状 うつ状態

うつ状態は気分が落ち込んで動けなかったり日々の行動に支障が出てしまう状態のことです。

私には主に次の5つの症状があらわれました。

 

朝起きることができない

一番初めに異変を感じたのは朝でした。

体が重くて起き上がるのが億劫になりました。

目は覚めているのに、起きないといけないとわかっているのに気力が湧いてきません。

それでもなんとか体を引き摺るようにしてシャワーを浴びに行きます。

シャワーを浴び始めるとその場で座り込んでしまい、そのまま30分以上動けないのが普通になってきました。

 

そのうち本当に動けなくなりました。

こうなると会社に出勤ができません。

会社に電話をしてお休みさせていただくよう上司にお願いしました。

声も絞り出すようにして喋るのでかすれ声しか出ません。

上司は聞き辛かっただろうと思います。

 

日中は動けず寝ていて夕方になると動けるようになります。

夜になるとすっかり回復して「明日は行けそうだ」と思えました。

でも翌朝目覚めると同じ症状が襲ってきます。

 

この繰り返しで数日会社に行けない日が続きました。

 

仕事中頭が働かなくなる

会社に出勤して方々に休んだことを謝ってから仕事にとりかかります。

(毎回謝るのがルーティンになってくるのが本当にキツい)

始めは問題無いのですが、疲れてくると頭が回らなくなってきます。

 

書いてある書類の内容がわかりません。

次に何をすればいいのか考えられません。

 

一番つらかったのは記憶が無くなることでした。

 

「saigaさんが前に言ってた件なんですけど」

…俺、そんなこと言ったっけ?

 

業務が回せなくなってきました。

 

息苦しくなる

普通に生活しているだけなのに呼吸が息苦しくなって動けなくなったり、場合によっては座り込んでしまうこともありました。

 

あまりにも苦しくて救急車を呼んだこともありました。

 

就寝中も苦しくて胸をドンドン叩いて起き上がります。

 

この状態はしばらくすると落ち着きましたが、息が出来ない苦痛と恐怖で何度も絶望を味わいました。

 

眠れなくなる

夜眠れなくなりました。

どんなに疲れていても眠れません。

ずっと横になってやっと眠りに落ちたかと思うと、そのたびに恐ろしい悪夢にうなされて目が覚めます。

毎日1~2時間しか寝ない状態で会社に行ってました。

 

気分が落ち込む

前触れもなく突然大きく気分が落ち込みます。

気分が沈んで何もする気が起きません。

家にいても会社にいても同じです。

 

何を言われても返事をすることもできません。

今思うと周囲に随分心配をかけていたと思います。

 

 

双極性障害(躁うつ病)Ⅱ型の症状 躁状態

躁状態はうつ状態とは逆で気分がハイになってしまうことで必要以上に元気になったり活発になったりする状態です。

躁状態では何日も寝ないで仕事が出来たりする人もいるといわれています。

私の場合はそこまで激しい躁状態は無かったですが、それでも3つの症状があらわれました。

 

気分が爽快で上機嫌になる

気分が良くて何でも上手くいく気がします。

体も軽くポジティブに物事を捉えるので、上機嫌で仕事もバンバン引き受けました。

 

陽気になって同僚に大きい声で挨拶したり話しかける

とにかく良く喋るようになります。

おしゃべりが止まりません。

どこかで「しゃべりすぎだ」と警鐘は鳴っているのですが止めることができないのです。

たまに同僚から「saigaさんって気分の浮き沈み激しいですよね」と言われることがありました。

 

挨拶が大きくなりました。

営業系の会社だったので幸か不幸か上司から高評価でしたが、褒められたことではありません。

明らかにおかしいテンションでしたから。

のちにシステム系の会社に転職したときにこの挨拶したときはドン引きされましたよ。

 

集中力が上がって何でもできる気がする

ゾーン状態というんでしょうか。

集中力が異常に高まって何時間も(場合によっては一晩中)作業に集中できるようになります。

こう聞くと便利かもしれませんが揺り戻しでこのあとほぼ確実にうつ状態になります。

 

双極性障害(躁うつ病)Ⅱ型の知名度はまだまだ低い

私にあらわれる双極性障害Ⅱ型の症状をまとめて書きました。

双極性障害Ⅱ型はまだまだ知名度が低い病気です。

この病気のやっかいなところは一見すると普通の人に見えるという点です。

躁状態の人を見ると「テンション高い人だな」と思ったりすることはありますが、病気の知識が無ければそれを病気とは思わないでしょう。

うつ状態の人にしても同じで、職場で仕事が遅くて反応が悪い人を見ても単に「トロいやつだな」と思う人もいるかもしれません。

体調が悪いように見えないので理解が得られないときがあるんです。

 

私も初めて朝起きれないという症状が出た時は、まさか精神の病気とは思わずに外科や内科を転々としました。

どの病院でも異常なしといわれたので「気のせいだ」と思って日々を過ごしていました。

 

それでも全然症状が良くならなくて、たまたま訪れた外科の先生に「一応精神科に行ってください」と言われ、病名が発覚したのです。

 

もっとも、その時はうつ病と診断されました。

双極性障害Ⅱ型と再診断されたのはそれから約10年後、実家のある三重県の病院でした。

 

うつ病と双極性障害Ⅱ型は違う病気です。

違う病気ですが両者は見極めが難しく医師も間違うことが珍しくないと言われました。

もちろん違う病気なので処方する薬も違います。

それなのに医師も間違えるほど境目のあやふやな病気なのです。

 

病気を抱えながら仕事をしていた時、正直「こんなにわかってもらえないのか」と思うこともありました。

病気のことがわからない人には「気の持ちようだろ」「死ぬ気でやれよ」とか言われましたし、「お前は真面目過ぎるんだよ」「もっと軽く考えろ」と言われることなんてしょっちゅうでした。

 

そうできない自分を責めたことも何度もあります。

 

こういう過去の様々な経験を経て今では少しでも双極性障害Ⅱ型という病気の知名度を上げていきたいと考えるようになりました。

 

東京で病気が悪化して仕事ができなくなって、両親に全てを話したら「帰って来なさい」と言ってくれました。

40歳を過ぎて働き盛りの大の男がなんとも情けない話ですが、それでも私には最後の最後に帰る家がありました。

本当にありがたかったです。

 

私は素晴らしく運が良い人間だと思ってます。

路頭に迷ってもおかしくなかった。

理解のある両親のおかげで私は療養生活を送れています。

 

 

今回は双極性障害Ⅱ型の症状について書かせていただきました。

冒頭にも書きましたが、これらの症状はあくまで一例だと思って読んでいただきますようお願いいたします。

 

ブログのテーマ「双極性障害Ⅱ型でリタイアした男が社会復帰を目指して情報発信する」についても後日あらためて記事を書くつもりです。

その際はご一読のほど、よろしくお願いします。

 

それでは本日はこの辺で。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。