闘病体験

【日本うつ病学会のガイドライン】双極性障害に推奨されている治療法を知ろう

今日は日本うつ病学会という学術団体から発表されている双極性障害のガイドラインについて記事を書こうと思います。

saiga
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このガイドラインは双極性障害の方やうつ病と診断されている方が、一度は読んだほうが良いと思います。

日本うつ病学会について

日本うつ病学会はうつ病に関心を持つ医療従事者が、うつ病をはじめとする気分の問題に関心を持ち、研究を行う学術団体です。

一般社会へのうつ病に関する情報の提供を目的として、2004年に発足しました。

日本うつ病学会とありますが、中には双極性障害委員会という機関が設けられており、うつ病だけでなく双極性障害の情報も発信しています。

日本うつ病学会治療ガイドラインとは

日本うつ病学会の中にはガイドライン検討委員会が設置されており、精神科医が治療にあたる際のガイドラインを作成しています。

つまり、双極性障害やうつ病の人はこのガイドラインを読めば、自分の病気にどのような治療が施されているかを見ることができるのです。

治療ガイドライン Ⅰ.双極性障害

ガイドライン委員会では双極性障害のガイドラインが作成されています。

双極性障害のガイドラインは次の3つの章から成り、それぞれに推奨される治療法や薬が書かれています。

第1章 躁病エピソードの治療 …躁病に推奨される治療法や推奨されない治療法
第2章 抑うつエピソードの治療 …抑うつに推奨される治療法や推奨されない治療法
第3章 維持療法の治療 …維持療法に推奨される治療法や推奨されない治療法

治療法は主に投薬療法が書かれていますが、それぞれの薬の効能はもちろん、副作用にも言及されているのが印象的でした。

また、推奨されない治療法にも言及しているのが現場向けに作られていることを感じさせましたね。

ガイドラインには目を通しておいた方が良い

私が最初にうつ病と診断されたのは12年前のことでした。
それから10年以上経って、双極性障害Ⅱ型と再診断されています。
今回、初めてこのガイドラインに触れて思ったのは「書いてある薬が知らないものばかりだ」ということでした。

10年間飲んできた薬が双極性障害のガイドラインでは推奨される薬として書かれていませんでした。
逆に今飲んでいる薬は全てガイドラインに掲載されていました。

抑うつエピソードの急性期の治療薬として抗うつ薬を用いる際には、躁転あるいは急速交代化のリスクを常に考慮すべきである。(中略)
躁転や急速交代化のリスクを考慮すれば、抑うつエピソードに対して、抗うつ薬(特に三環系抗うつ薬)を単独で治療に用いることは推奨されない。

引用:第2章 抑うつエピソードの治療

双極性障害の患者に対して抗うつ薬を単独で用いることは推奨されないとはっきりかかれているのに、こんなことってあるんですね。

ショックと言うか、ただただ驚いています。

 

双極性障害はすぐには寛解しません。
この先何年、あるいは何十年も付き合っていかなければいけない病気です。

もし、うつ病や双極性障害と診断されたら一度はこのガイドラインに目を通しましょう。

その他にも自分で病気について調べてみることをおススメします。
日本うつ病学会のホームページには、双極性障害Ⅱ型についても分かりやすくまとめられていますよ。

 

それでは今日はこの辺で。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。